目を描く

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▼目の位置

 基本的な目の位置は、顔の輪郭に対して左右が1/4、高さは1/2を中心とする位置です。
 ただしこれはあくまでも「基本の位置」であり、実際には描き手や顔立ち、描きたい年齢などによって、高さや左右の位置が異なります。
 左図は幅3:高さ4.5の輪郭の場合。
 顔の輪郭の比率や目の大きさが変わっても、基本となる左右1/4、高さ1/2の中心位置は変わりません。
 逆に言えば、目の基本位置さえ外さなければ、顔の輪郭や目の大きさに関わらず「整った」顔立ちを描けることになります。
 左図上は、幅3:高さ4の輪郭の場合。
 左図下は、幅3:高さ4.5の輪郭で、目の大きさを約3/4×3/4にした場合。
 目の高さは、年齢を描き分ける際に重要です。基本的に1/2より高い位置にすると大人っぽく、1/2より低い位置にすると幼く見えます。
 目の位置を高くする場合は、頭頂から3/7が「リアルな位置」になります。ただし、目の位置が高くなると顔面積が広がり、顔が面長な印象を与えます
 左図は幅3:高さ4の輪郭に、頭頂から3/7の位置に描いたもの。 
 目の位置を低くする場合は、乳児でも頭頂から1/2〜3/5程度が「リアルな位置」になります。幼い顔をリアルに描こうとする場合、どちらかと言うと目の位置より顔の輪郭の方が重要です
 左図は幅3:高さ4の輪郭に、頭頂から3/5の位置に描いたもの。

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▼目の位置と鼻・口・耳の位置

 目の位置が決まると、同時に耳と鼻の位置もほぼ決まります。鼻の位置が決まれば、口の位置も決まります。つまり、目の位置が顔全体のバランスを決めると言うことです。
 左図は左から順に、
 ・目の高さが1/2の場合。
 ・目の高さだけ1/2より下げ、耳と口の位置はそのままの場合。
 ・目の位置に合わせて耳と口の位置も下げた場合。
 ではなぜ、目の位置が決まると、顔全体のバランスが決まるのでしょうか? メガネをかけた顔を描くと、その理由が分かると思います。
 メガネと耳をつなぐ「蔓(テンプル)」の部分は、目じりの辺りから耳の付け根へ水平に伸びています。つまり耳の付け根の高さは、目の高さと常に同じ位置になるのです。

 また、鼻の位置は顔立ちによって上下しますが、メガネをかけているように見せるには鼻が上過ぎても下過ぎても駄目で、鼻を描く範囲がある程度決まってしまうのです。
 基本的な鼻(と鼻の下の境目)の位置は「目の高さ〜アゴの先の2/5」、口(唇の端)の位置は「鼻の高さ〜アゴの先の1/3」=「目の高さ〜アゴの先の3/5」です。
 ただしこれはあくまでも「基本の位置」であり、実際には描き手や顔立ち、描きたい年齢などによって、高さが異なります。
 リアルに描くならば、口が開いたときにはアゴのラインも下がります。
 マンガ的に描けば、よほど大きく口を開けない限り、アゴのラインは変化しません。アゴが外れそうなほど口を開いていることを強調するために、開いた口がアゴのラインからはみ出して描かれることも(コミカルな表現ですが)あります。
 鼻と口の位置は、目の位置と同じく見た目の年齢を左右します。原則として、位置を上げ目に近づけると幼く、位置を下げ目から離すと大人っぽく見えます
 鼻と口の高さを変える場合は、基本的に鼻と口の位置関係は変えず、目と鼻の位置関係を調整します。鼻と口の距離を開けると、文字通り「鼻の下を伸ばした」顔になるので注意しましょう。

 鼻は常に目より低い位置にあるので、鼻の位置を上げるには限度があります。この限度は、「鼻の頭が開いた目の下まぶたより低い位置」です。

 鼻と口の位置を下げるのも、アゴのラインと言う限度があります。ただしアゴのラインによる限度は、アゴのラインの角度によって異なり、アゴのラインが水平に近いほど鼻と口の下限も下がります。
 左図は、口の位置による顔立ちの違いを比較したもの。
 中央の顔は、左端の顔の口だけを下げたもの。左端に比べ顔立ちは大人っぽくなっているものの、頬がこけて痩せているようにも見えます。
 右端の顔は、中央と同じ目と口で、輪郭を幼児型にしたもの。輪郭が幼児型のため中央に比べ太った「普通の顔」に、口の位置が低いため左端に比べ年齢が高そうに見えます。

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▼目の位置と目の大きさ

 目の大きさは年齢を描き分ける重要な要素です。目が大きいほど幼く、目が小さいほど大人っぽく見えます
 これを「目の位置の高さによる見た目年齢」と併用することで、大人っぽい顔をより大人っぽく、子供っぽい顔をより子供っぽく、また老け顔の子供や童顔の大人を描くこともできるようになります。
 目の位置が高いと大人っぽい顔になりますが、このとき大人っぽく見える小さい目にすると「バランスの取れた」顔になります。と言うのは、リアルな成人の顔のバランスに近づくためです。
 目を大きくすると「若く」見えるようになりますが、目を縦長にするとリアルな顔から遠ざかり顔面積が広がるため、アンバランスになりがちです。目の位置を高くする場合、目の縦横比は1:1が限界です。
 目の位置が低いと幼い顔になりますが、このとき幼く見える大きい目にすると「バランスの取れた」顔になります。
 目を小さくすると「老けて」見えるようになりますが、リアルな顔に近づくため「リアルな幼児顔」と受け取ることもでき、あまり違和感はありません。ただし複数種類の顔を描き分ける際に、「浮いた」顔立ちにならないよう注意すべきでしょう。

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